AEDは誰でも簡単に使うことができるように設計されていますが、操作に慣れておかなければ患者さまが突然倒れられた際に冷静に対応できません。当院の医療安全委員が中心となり、緊急時に全スタッフがAEDを使えるようになるために講習会を開催しました。
実際に私が倒れてしまった患者さま役となり、待合室で倒れるところから始まりました。
受付スタッフが発見、医師と看護師を呼び、周囲に応援を求めて声掛けをしてくれました。まもなく看護師が私のそばに駆け付け、意識と呼吸の確認、AEDを持ってくるようスタッフへ的確に声掛けをしました。
応援に駆け付けた理学療法士がAEDの準備を進める中、看護師は心臓マッサージを続けます。
医師の判断で看護師が救急車を手配、到着までの間AEDと心臓マッサージ、人工呼吸器にて一次救命処置を看護師が続けました。
緊急時に備え、医療安全委員会による講習会を定期的に実施し、安心して通院いただける診療所となれるよう努力して参ります。
ご高齢の患者さま、歩行の不安定な患者さまが多くご来院される中で、「正しい介助方法を教えてほしい」とスタッフから多くの要望がありました。当院には急性期、回復期、介護老人保健施設などで介助が必要となる患者さまや利用者さまと関わった経験のある理学療法士が多く在籍しています。理学療法士が講師となってスタッフに様々なシーン別の介助方法について実技練習を行いました。
寝返りや起き上がり動作は、患者さまも介助するスタッフも腰を痛めることが多くあります。患者さまのお身体の負担を少なく、介助者の身体の負担も少なく実施できるよう、理学療法士が介助のコツをレクチャーしています。
診察室では診察台から車椅子へ移動すること(移乗)が多くあります。限られた広さで高さの違う場所への移乗は慣れていないと難しく感じます。診察室での移乗介助はスタッフからの要望が多くあったため、みなが熱心に練習に取り組みました。
二宮町は長寿の町と呼ばれるほど多くのご年配の方が住まれています。今日まで長く通っていただいている患者さまにも、初めて受診される患者さまにも安心していただける診療所になれるよう、定期的に開催していきたいと考えております。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
医療法人 井上整形外科 医療安全委員会
理学療法士 平野