加齢や肥満、生活習慣などにより膝関節内の軟骨がすり減り、関節の変形や炎症による痛みを生じる病気です。発症初期は歩き始めなどの動作開始時のみ痛みが見られることが多く、中期には歩行時常に痛みを生じ、階段や正座で痛みが強く出るようになります。末期には膝関節の曲げ伸ばしが困難となり常時膝が痛むようになります。
変形性膝関節症は痛みのみでなく、生活する上で重要な移動能力に影響します。膝の痛みから外出の機会が減ることで全身の筋力や体力が低下することで転倒しやすくなり、介護状態につながることも心配されています。
当院では2種類の治療を行います。
一つ目は薬物療法です。鎮痛薬や湿布の処方、強い痛みには関節内注射(ヒアルロン酸製剤、ステロイド)を行います。
二つ目はリハビリによる治療です。運動器リハビリは膝への負担が軽減する動作や姿勢を目指し、動作指導やストレッチを行います。物理療法は膝関節に対してホットパックなどの温熱療法を、熱感の強い場合にはアイシングを行い痛みの緩和を図ります。
10代のスポーツを頑張る成長期の方に発症します。発症すると膝関節下部の脛骨粗面と言われる部位が突出し、熱を持ち痛みを生じます。跳躍や、ボールを蹴る動作の繰り返しで発症します。10代は身長が伸びるのが早く、毎日の部活動で筋肉が硬くなり伸長性が低下していることが原因とも言えます。
当院では2種類の治療を行います。
一つ目は装具療法です。膝蓋靱帯という膝関節下部に存在する靱帯を圧迫するサポーターを着用することで、患部に加わるストレスを軽減します。
二つ目はリハビリによる治療です。オスグッド・シュラッター病特有の大腿四頭筋の伸張性低下に対してはストレッチを、問題となるスポーツ動作の改善には動作と分析と指導を行い、スポーツ復帰時に患部へのストレスがかからない状態を目指します。
問診票やレントゲン画像をもとに、経験豊富な医師が診察いたします。
患者様の病状をより正確に診断するために、関節を動かす検査や筋肉を伸長する検査を行うことがあります。
患者様が少しでも不安に感じられていることがあれば、遠慮なくお話しください。
痛みがなかなか改善しないときには、関節注射やトリガーポイント注射を行うことがあります。
当院ではリハビリテーションによる治療に力を入れています。
医師の指示に基づき、経験豊富なリハビリチームが症状に合わせた治療を行います。
◇ 運動器リハビリテーション
理学療法士などが20分間の個別リハビリを行います。
◇ 物理療法
電気治療や温熱療法で痛みを緩和します。