椎間板は背骨の中にある軟骨で、衝撃吸収や上下の背骨同士をつなげる役割を持っています。スポーツ動作や重量物を持ち上げる動作が繰り返され、ストレスが集中的に加わる状況が続くと椎間板に亀裂を生じ、腰部に痛みを生じた状態を腰椎椎間板症と呼びます。部活動でスポーツに取り組む学生から高齢の方まで幅広い年齡層に発症します。
当院では2種類の治療を行います。
一つ目は薬物療法です。鎮痛薬や湿布の処方、強い痛みには注射(トリガーポイント注射など)を行います。
二つ目はリハビリによる治療です。運動器リハビリは腰部への負担が軽減する動作や姿勢を目指し、動作指導やストレッチを行います。物理療法は腰部の筋肉に対してホットパックなどの温熱療法や干渉波治療器による治療を行い痛みの緩和を図ります。
腰椎に強い衝撃(高所からの転落、高齢の方の転倒など)により、腰椎が潰れてしまった状態を腰椎圧迫骨折と呼びます。高齢の方で骨粗鬆症を発症している方は、長時間背中を丸めた姿勢が続く畑仕事などでも潰れてしまうことがあります。本人も知らぬ間に骨折することから「いつの間にか骨折」などと呼ばれることもあります。骨折から数ヶ月で強い痛みは軽快しますが、腰椎が潰れたことで背中が丸くなることが多くみられます。
当院では3種類の治療を行います。
一つ目は保存療法です。骨折部の安静を保つためにコルセットを処方し、強い痛みが落ち着くまで着用します。コルセットは大きく固いことから患者様には不評ですが、適切に使用することで強い腰痛が落ち着いた頃に背中が丸くなることを予防しやすくなります。
二つ目は薬物療法です。強い痛みを抑えるために鎮痛薬や湿布の処方、注射(トリガーポイント注射など)を行います。また、骨折部の治療のために骨を強くする薬物療法を開始します。二次骨折と呼ばれる骨折の連鎖を防ぐため、丈夫な骨を目指します。
三つ目はリハビリによる治療です。痛みが徐々に落ち着いてきた頃から、硬くなった脚の関節を動かしたり筋力をつける運動を行います。背中が丸くならないようなストレッチや生活の中で気をつける必要がある動などもお伝えします。物理療法ではホットパックなどの温熱療法を用いて痛みの緩和を図ります。
問診票やレントゲン画像をもとに、経験豊富な医師が診察いたします。
患者様の病状をより正確に診断するために、関節を動かす検査や筋肉を伸長する検査を行うことがあります。
患者様が少しでも不安に感じられていることがあれば、遠慮なくお話しください。
痛みがなかなか改善しないときには、関節注射やトリガーポイント注射を行うことがあります。
当院ではリハビリテーションによる治療に力を入れています。
医師の指示に基づき、経験豊富なリハビリチームが症状に合わせた治療を行います。
◇ 運動器リハビリテーション
理学療法士などが20分間の個別リハビリを行います。
◇ 物理療法
電気治療や温熱療法で痛みを緩和します。